先週コムスンのニュースに隠れて、東京都文京区立の特別養護老人ホーム くすのきの郷 が介護保険施設の指定取り消しを受けた。くすのきの郷は、フィリピン人ボランティアに介護させながら法定の正規職員の数を満たしているように装い、介護報酬を過大請求していたということで、4月末にニュースにもなったが、指定取り消しのニュースはまさに、先月からのコムスンショックのさなかだったので、全国初の特別養護老人ホームの指定取り消しという重大ニュースにもかかわらず、あまり話題にならなかった…僕は仕事柄注目をしていたのだが、昨日ゼミ生に話をしてみたらほとんど知らなかったということが意外だった。
詳細は、メディカルケアネットの特集を見ていただきたいが、くすのきの郷のサービスは評判もよく、地域に根ざしたホームとして有名であったが、やはりコンプライアンスと言う観点から、介護保険制度を甘く見ていたとしか言いようがないだろう。介護保険制度の問題点については、もっと言いたいことがあるのだが、それはまたの機会に、今回言いたいのは、意外と知られていない重大事件が本当に多いということである。話題の「介護難民」というのも、最近は療養型病床の廃止問題で叫ばれていたように、重度の方があふり出されてしまうことが危惧されているが、その面では近年ターミナルケアまで積極的に行っている特別養護老人ホームの指定取り消しというのは、介護度の高い人の受け皿がなくなってしまうという面ではかなり厳しいだろう(しかも、区立の特養は他に3箇所あり、指定管理者に任せているとはいえ、コムスン同様連座制が適用されるらしい)。しかし、大衆メディアは、この時期に視聴者が食いつきやすいコムスン叩きに終始して、表面的な部分しか見えづらい構成だった…
もちろんテレビの役割、新聞の役割、専門誌の役割というものがあり、テレビ報道が国民を介護の問題に注目させたと言う面では、非常によかったのだが、次の事件が起こるとすぐにそっちのほうに流れ(今はミートホープへ…)、少し弱い事件だったらそれはあまり流さないと言うような感じで、あまり本質的な議論ができないまま消えていってしまうのが現状である。もっとメディアミックスが進んで、興味ある人は専門誌やインターネットなどでその後を追及していくと言うような流れが進まなきゃ、将来は表面だけのツギハギ社会になってしまうのではないかとふと思う…
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